「ドライバー不足をどう解決すればいい?」とお悩みの採用担当者の方へ
2024年4月に施行された労働時間規制(いわゆる「2024年問題」)により、物流・運送業界では深刻なドライバー不足が全国的な課題となっています。「求人を出しても応募がない」「ベテランドライバーが定年を迎えて人手が足りない」とお悩みの採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
こうした状況のなか、注目を集めているのが特定技能「自動車運送業」分野での外国人材の受け入れです。なかでもネパール人材は、勤勉さや日本語能力の高さから受け入れ企業の評価が高く、即戦力として期待されています。
本記事では、特定技能ドライバーとしてネパール人材を受け入れる際に知っておきたいポイントを、制度の基本から実務的な注意点まで解説します。
特定技能「自動車運送業」とは
特定技能とは、2019年4月に創設された在留資格で、深刻な人手不足に対応するため、即戦力となる外国人材を受け入れることを目的としています。2024年には新たに「自動車運送業」「鉄道」「林業」「木材産業」の4分野が追加され、現在は全16分野が対象となっています。
自動車運送業分野はバス・タクシー・トラックの3区分に分かれており、5年間の受入見込数は24,500人とされています。
区分ごとの主な要件
受け入れる区分によって求められる要件が異なります。主なポイントは以下のとおりです。
- トラック:第一種運転免許が必要。日本語能力はN4以上(日本語能力試験またはJFT-Basic)
- タクシー・バス:第二種運転免許が必要。日本語能力はN3以上(JLPT)
タクシーやバスは乗客との日本語コミュニケーションが必須となるため、より高い日本語能力が求められます。なお、外国で取得した運転免許は日本の免許への切り替え手続きが必要になる場合がありますので、採用前に確認しておくことをおすすめします。
ネパール人材を選ぶ理由
特定技能ドライバーの送り出し国としてネパールが注目される背景には、いくつかの強みがあります。
日本語能力の高さ
ネパールでは日本語学習への意欲が高く、JLPT(日本語能力試験)合格者数も多い傾向があります。特定技能ドライバーに求められるN3・N4レベルの日本語能力をすでに持つ人材も少なくありません。タクシーやバスのように日本語でのコミュニケーションが重要な区分でも、比較的スムーズに業務に入れるケースが多いとされています。
勤勉さと定着率の高さ
ネパール人材は勤勉でまじめ、向上心が高いという評価を受けることが多く、特定技能・技能実習ともに日本への送り出し実績が豊富です。長期就労志向が強いことも特徴で、採用後の定着率が高い点は中小企業にとって大きなメリットです。
日本各地のコミュニティ
ネパール出身者は日本各地にコミュニティを形成しており、生活面での孤立リスクが比較的低いとされています。慣れない海外での生活を支え合える環境があることは、長期就労にも好影響を与えます。
受け入れ時に押さえておきたい注意点
運転免許の切り替えサポート
ネパールで運転免許を取得している場合、日本の免許への切り替え(外国免許の切り替え試験)が必要になることがあります。手続きには時間がかかる場合もあるため、受け入れのスケジュールを立てる際には余裕を持って準備することが大切です。
日本の交通ルール・道路標識の研修
道路標識や交通ルールは国によって異なります。業務開始前に、日本特有のルールについてしっかり研修を行うことが安全運転の基本となります。特にトラックの場合、積載物の取り扱いルールや荷役業務に関する説明も欠かせません。
食事・文化への配慮
ネパールではヒンドゥー教を信仰する方が多く、牛肉を食べない方が多い点に注意が必要です。社員食堂や弁当を手配する際は、メニューの内容を確認するか、本人に確認しておくと安心です。また、「ダサイン」「ティハール」などネパール独自の祝日への理解を示すことで、職場への信頼感・帰属意識が高まり、定着率の向上につながることがあります。
支援体制の整備
特定技能外国人を受け入れる企業は、生活や就労に関する支援計画を策定する必要があります(または登録支援機関に支援業務を委託することも可能です)。登録支援機関とは、受け入れ企業に代わって外国人の生活・就労支援を行う機関のことです。初めて外国人材を受け入れる企業にとっては、専門的なサポートを受けられる登録支援機関の活用がスムーズな受け入れの助けになります。
なお、2026年1月の行政書士法改正により、在留資格申請書類の「作成」は行政書士・弁護士のみが報酬を得て行えることが明確化されました。登録支援機関は申請書類の取次(入管への提出)は行えますが、書類の作成は行えません。書類作成が必要な場合は、行政書士への依頼も合わせてご検討ください。
特定技能1号から2号へのステップアップも視野に
特定技能には1号(通算最長5年)と2号(更新制限なし)の2種類があります。自動車運送業は特定技能2号の対象分野であるため、1号として受け入れた後、より高い技能水準を習得した人材に2号へ移行してもらうことで、長期的に活躍し続けてもらえる可能性があります。2号は家族帯同も認められるため、本人の定住意欲も高まりやすく、長期的な戦力として育てたい企業にとってはメリットの大きい制度です。
まとめ
2024年問題による深刻なドライバー不足を背景に、特定技能「自動車運送業」分野での外国人材の活用が広がっています。なかでもネパール人材は、日本語能力の高さ・勤勉さ・定着率の良さといった点で受け入れ企業からの評価が高く、即戦力として期待できる選択肢のひとつです。
受け入れにあたっては、運転免許の切り替えサポートや日本の交通ルール研修、食事・文化への配慮など、いくつかの準備が必要になります。支援体制についても、登録支援機関や行政書士との連携を含めて早めに検討しておくとスムーズです。
特定技能の受け入れについてお悩みの方は、登録支援機関でもあるシャインアーチ株式会社にお気軽にご相談ください。

