「特定技能1号と2号って何が違うの?」「うちで雇う場合、どちらを選べばいいの?」——特定技能制度に関心を持ち始めた採用担当者の方から、よくこのようなご質問をいただきます。
特定技能1号と2号は、同じ「特定技能」という在留資格でありながら、在留期間・家族帯同の可否・対象分野など、複数の重要な点で異なります。制度の違いを正しく理解することは、外国人材の長期定着を考えるうえで欠かせません。
本記事では、特定技能1号・2号それぞれの特徴と主な違いを、受入企業の視点からわかりやすく解説します。
特定技能1号と2号の違い:一覧で比較
まずは主な違いを表で整理します。
| 項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
|---|---|---|
| 在留期間 | 通算最長5年 | 更新制限なし(事実上の無期限) |
| 技能水準 | 相当程度の知識・経験 | 熟練した技能(1号より高度) |
| 日本語能力 | 試験等で一定水準を確認 | 特段の試験要件なし(技能評価重視) |
| 家族帯同 | 原則不可 | 可能(配偶者・子) |
| 対象分野 | 16分野 | 15分野(介護を除く) |
| 受入上限 | 分野ごとに上限あり | 上限なし |
特定技能1号の特徴
特定技能1号は、2019年4月に創設された制度の基本となる在留資格です。人手不足が深刻な産業分野で即戦力として働ける外国人材を受け入れるために設けられました。
在留期間は通算最長5年
1号の在留期間は1回あたり最長1年で、更新を重ねても通算5年が上限です。5年を超えて同じ在留資格で働き続けることはできません。そのため、長期的な人材確保を考える場合は、2号への移行や育成就労制度との組み合わせを検討する必要があります。
技能試験と日本語試験が原則必要
特定技能1号を取得するには、分野ごとに定められた技能評価試験に合格し、かつ日本語能力試験(N4程度)または「国際交流基金日本語基礎テスト」に合格していることが原則として求められます(一部の移行ルートで免除される場合があります)。
家族帯同は原則不可
1号では配偶者や子どもを日本に呼び寄せる「家族帯同」は原則として認められていません。これは外国人本人の生活環境に影響する点であり、長期的な定着を考えるうえで重要な要素となります。
特定技能2号の特徴
特定技能2号は、1号よりも高い技能水準を持つ人材を対象とした在留資格です。日本での長期就労・定着を想定した制度設計となっています。
在留期間の更新制限がない
2号の最大の特徴は、在留期間の更新に上限がないことです。1回あたりの在留期間は3年・1年・6か月のいずれかですが、要件を満たす限り繰り返し更新できるため、事実上の長期・継続就労が可能になります。
家族帯同が認められる
2号では配偶者や子どもの帯同が認められます。家族と一緒に日本で生活できるため、本人のモチベーションや定着率の向上につながると期待されています。企業にとっても、長期戦力として活躍してもらいやすくなります。
介護分野は対象外
2号の対象は2026年時点で15分野です。介護分野のみ2号の対象外となっており、介護の外国人材については「介護」の在留資格など別の制度も存在します。介護事業者の方は、この点に注意して制度を選択してください。
現時点では取得者が少数
2号の制度は存在するものの、取得に必要な技能水準が高いこと、制度が整備されて間もないことなどから、2026年時点で2号取得者はまだ少数にとどまっています。多くの企業は現状、1号での受け入れからスタートしています。
1号から2号への移行がカギ
特定技能1号で受け入れた人材を2号へ移行させることは、長期定着の有力な手段です。1号で最長5年働いた後、2号の技能評価試験に合格すれば2号へ移行でき、在留期間の制限がなくなります。
また、2027年4月1日には技能実習制度が廃止され、「育成就労制度」へ移行することが決まっています。育成就労制度では「育成就労(最長3年)→特定技能1号(最長5年)→特定技能2号(更新制限なし)」という人材育成のキャリアパスが想定されており、外国人材の長期定着に向けた制度設計が進んでいます。
受入上限については、1号には分野ごとに受入上限が設けられていますが、2号には受入上限がありません。1号人材の2号移行が増えることで、長期的な人材確保の道が広がります。
まとめ:企業にとってのポイント
特定技能1号と2号の違いを整理すると、以下のとおりです。
- 1号:即戦力として採用しやすい。ただし通算5年の上限があり家族帯同も不可。まず1号での受け入れが現実的な第一歩。
- 2号:更新制限なし・家族帯同可で長期定着に適している。技能水準が高く現状は取得者が少ないが、今後の制度整備とともに拡大が期待される。
人手不足対策として特定技能の活用を検討されている場合、まず1号での受け入れ体制を整え、将来的に2号移行も視野に入れた採用計画を立てることが、長期的な観点からおすすめです。制度は変更されることもあるため、最新情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。
特定技能の受け入れについてお悩みの方は、登録支援機関でもあるシャインアーチ株式会社にお気軽にご相談ください。

