特定技能でネパール人材を採用したものの、「なかなか長く働いてもらえない」「どうすれば職場に馴染んでもらえるか」とお悩みではないでしょうか。
ネパール人材は、日本語能力の高さや勤勉さから特定技能制度でも人気の高い国籍のひとつです。しかし、文化的背景や価値観の違いに対する理解が不足していると、せっかく採用した人材が早期に離職してしまうケースも少なくありません。
本記事では、ネパール人材の定着率を上げるために受入企業が取り組めることを、文化・食事・コミュニケーション・キャリアの観点から解説します。
ネパール人材が定着しやすい理由
まず、ネパール人材が日本で定着しやすいとされる背景を整理しておきましょう。
ネパールは日本への送り出し実績が多く、特定技能・技能実習ともに主要な送り出し国のひとつです。日本語学習に熱心な方が多く、来日時点でN3〜N4レベルの日本語力を持つ人材も珍しくありません。また、勤勉でまじめ、向上心が高い国民性も、日本の職場環境との親和性を高めています。
長期就労を希望する方が多い点も特徴です。特定技能1号(通算最長5年)から特定技能2号(更新制限なし)へのステップアップを目指している人材も増えており、長く働ける環境を整えることが定着率向上に直結します。
定着率に影響する文化・宗教面の配慮
食事への配慮(牛肉NG)
ネパールはヒンドゥー教の信者が多く、宗教上の理由から牛肉を食べない方が多いです。これは信仰に基づく重要な問題であり、職場の食堂や社員旅行・懇親会の場で牛肉料理が出てしまうと、本人が困惑したり、職場への不信感につながることがあります。
具体的な対応としては、以下が挙げられます。
- 食堂や仕出し弁当で牛肉不使用のメニューを用意する
- 懇親会・歓迎会では牛肉以外の料理を主体にする
- 採用時に食事制限について確認し、配慮の意思を伝える
「気にしなくていい」という姿勢ではなく、「配慮します」という姿勢を示すことが信頼関係の構築につながります。
ネパール暦の祝日への理解
ネパールには日本と異なる祝日・行事があります。代表的なものとして、秋に行われる「ダサイン」や「ティハール」があり、家族や地域のつながりを大切にする重要な祭りです。
日本の祝日とは時期が異なるため、有給休暇の取得について柔軟に対応できると、「自分の文化を尊重してもらえている」という安心感を与えることができます。すべての要望に応える必要はありませんが、事前に相談しやすい雰囲気を作っておくことが大切です。
日常のコミュニケーションを丁寧に
ネパール人材は日本語でのコミュニケーションが比較的スムーズですが、職場での「暗黙のルール」や「日本語の微妙なニュアンス」はやはり難しいことがあります。
定着率を上げるためのコミュニケーション上のポイントをいくつかご紹介します。
- 業務上のフィードバックを明確に伝える:遠回しな表現は伝わりにくいことがあります。良い点・改善点を具体的に伝えましょう。
- 困りごとを相談しやすい関係を作る:担当の上司や支援担当者との定期的な1on1の時間を設けると、問題を早期に発見できます。
- 日本語の業務マニュアルをわかりやすく整備する:難しい漢字には読み仮名を振る、図や写真を活用するなど、日本語の壁を下げる工夫が有効です。
キャリアパスを見せることが長期定着の鍵
ネパール人材の多くは「日本で長く働きたい」という意志を持っています。そのため、採用後のキャリアパスを見せることが定着率の向上に大きく寄与します。
特定技能1号として入社した後、技能を高めて特定技能2号へ移行するルートを明示することは、本人のモチベーション維持に効果的です。特定技能2号は更新制限がなく、家族帯同も認められるため(介護分野を除く)、長期的な生活設計を描きやすくなります。
また、「この会社で成長できる」と感じてもらうために、資格取得の支援や業務の幅を広げる機会の提供なども有効です。
まとめ:小さな配慮の積み重ねが定着率を変える
ネパール人材の定着率を上げるために特別な制度を整える必要はありません。食事・文化・コミュニケーション・キャリアといった面で「相手のことを理解しようとする姿勢」を持つことが、何より重要です。
外国人材の受け入れを継続的に成功させている企業に共通するのは、制度の整備よりも「人として向き合う文化」が職場に根付いていることです。ネパール人材の強みを活かし、長く活躍してもらえる職場環境づくりに、ぜひ取り組んでみてください。
特定技能の受け入れについてお悩みの方は、登録支援機関でもあるシャインアーチ株式会社にお気軽にご相談ください。

