特定技能の雇用契約で注意すべきポイント

特定技能外国人の採用を進めようとしたとき、「雇用契約はどう結べばいいの?」「日本人の採用と何が違うの?」と戸惑う担当者の方は少なくありません。特定技能制度(2019年に創設された、即戦力人材を対象とした在留資格)には、雇用契約にかかわる独自のルールがいくつかあります。知らないまま進めると、在留資格の申請が通らない、あるいは採用後にトラブルになるケースもあります。

この記事では、特定技能外国人と雇用契約を結ぶ際に押さえておきたいポイントを、実務目線でわかりやすく解説します。

目次

特定技能の雇用契約に求められる基本条件

特定技能の在留資格を取得・維持するためには、受入企業(特定技能所属機関)と外国人本人の間で、出入国在留管理庁が定める基準を満たした雇用契約を締結することが必要です。

日本人と同等以上の報酬

特定技能外国人に支払う賃金は、同等の業務に従事する日本人社員と比べて同等以上であることが求められます。「外国人だから安くていい」という設定は認められません。最低賃金を上回っているかどうかはもちろん、同職種・同経験年数の日本人と比較した合理的な水準であることが審査で確認されます。

フルタイム・直接雇用が原則

特定技能1号は、原則としてフルタイム(所定労働時間が週30時間以上)の直接雇用契約が求められます。派遣雇用が認められるのは農業・漁業の特定の分野に限られており、多くの業種では直接雇用が前提です。契約形態を決める前に、自社の分野での取り扱いをご確認ください。

雇用契約書に盛り込むべき記載事項

特定技能の雇用契約書には、通常の労働契約に必要な記載事項(労働基準法に基づく絶対的明示事項)に加え、在留資格申請の観点から確認が求められる項目があります。

必ず書面で明示すること

以下の事項は書面(または電磁的方法)で明示することが義務付けられています。

  • 労働契約の期間(有期か無期か)
  • 就業場所・従事する業務の内容
  • 始業・終業時刻、休憩、休日・休暇
  • 賃金の決定・計算・支払い方法、支払い時期
  • 退職に関する事項

特定技能の在留資格申請では「雇用条件書」を提出しますが、これは出入国在留管理庁が用意した書式を使うのが一般的です。本人が理解できる言語での説明も必要とされています。

有期契約の場合の注意点

特定技能1号の在留期間は通算最長5年です。有期雇用契約を結ぶ場合、在留期間の範囲内で契約期間を設定し、更新する運用が多く見られます。ただし、更新を繰り返す場合には雇い止めに関するトラブルを避けるため、更新の有無・基準を契約書に明記しておくことが望ましいです。

外国人本人への説明義務と言語対応

雇用契約の内容は、外国人本人が十分に理解できるよう、母国語など本人が理解できる言語で説明することが求められます。日本語だけで書かれた書類を渡して署名をもらっても、内容を理解していなければ後々トラブルの原因になります。

対応言語としては、ベトナム語・インドネシア語・フィリピン語・ミャンマー語・タイ語・中国語などが多く使われています。翻訳対応が難しい場合は、登録支援機関(受入企業に代わって外国人の生活・就労支援を行う機関)や行政書士に相談する方法もあります。

申請書類と雇用契約書の整合性を確認する

在留資格の申請では、雇用契約書・雇用条件書のほか、事業所の概要や受入企業の状況を示す書類が必要です。これらの書類の内容に矛盾があると、審査が長引いたり不許可になるリスクがあります。

なお、2026年1月1日に行政書士法が改正され、報酬を得て在留資格の申請書類を作成できるのは行政書士・弁護士に限られることが改めて明確化されました。登録支援機関は申請書類の「取次(入管への提出代行)」は行えますが、書類の「作成」は行政書士等に依頼する必要があります。書類の作成をどこに依頼するかは、事前に整理しておきましょう。

雇用契約後も続く受入企業の義務

特定技能の雇用は、契約を結んで終わりではありません。受入企業には、外国人が在留期間中に適切に就労・生活できるよう、継続的な支援計画の実施が義務付けられています。支援計画の実施を自社で行う場合は社内体制の整備が必要であり、難しい場合は登録支援機関に委託することができます。

また、外国人の離職・転職が生じた場合には出入国在留管理庁への届出が必要です。届出を怠ると受入企業側の問題となることがあるため、雇用後の手続きフローも事前に確認しておくことをおすすめします。

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